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ハニワは踊っていた!
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    IMG_0995.JPG


    昨日から東京に来ています。夕方、某国立博物館さんにご挨拶に伺い、ショップでハニワグッズの動きやご覧になっているお客さんの反応をしばらく見ていたところ、ふと「そう言えば本物の埴輪って見たことないな」ということに気づき、そのままハニワのある考古コーナーにいって実物を見せていただくことにしました。


    考古コーナーに向かって歩いていると、まずビックリしたのは途中にある刀剣コーナーです。その一角だけ女性が列をなしています。数ある名刀の中で女性たちが離れない刀は数本で、見向きもされない刀剣たちもたくさんいます。女性に一番人気があるのは国宝の「三日月宗近」でした。刀剣乱舞のキャラクターなのか分かりませんがうっとりと見ている姿はアイドルを見つめるファンそのものです。私もしっかり見てきました。


    そのあと縄文人の暮らしのコーナーに差し掛かると、焼き物に混じって宇宙人のような面持ちの土偶たちを見つけました。土偶と埴輪って同じようなものと考えていましたが、まず時代が違っていました。土偶は縄文時代、埴輪は古墳時代です。さらに説明を読むと用途が違いました。埴輪が仁徳天皇陵など権力者のお墓(古墳)に一緒に埋められた葬儀道具だったのに対して、土偶は収穫の祭事で使われた祭事道具でした。土偶のモデルは全て女性で、良く見るとどれも胸やお腹が膨らんでいます。あれは豊作のイメージだったんですね。


    ようやくお目当のハニワコーナーに辿り着きました。人だけでなく、馬もいます。本物のハニワたちがずらりと並ぶ様子は秦の始皇帝の兵馬俑のようで荘厳な眺めで、その1つ1つをしっかり見ていると権力者が亡くなり、悲しみの中であの世でも寂しくないようにたくさんの人間や馬をお供に埋葬したことが伝わってきます。今から2200年前に出来た兵馬俑と3世紀後半に出来た埴輪では時代は違いますが、お墓に埋められていたことは共通しています。何らかの繋がりはあったのかも知れません。


    じっと本物の埴輪を見たあとで、売れ筋の「おすわりハニワ」を思い出しました。ハニワグッズが癒し系なのもハニワのデザインが私たち人間の心の何処かに作用してホッとするのかもの知れません。色々と勉強になりました。


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