先日社員旅行で行った菓子博では菓子職人が作る工芸菓子のパビリオンを見ましたが、どれも非常に見応えのある立派な作品ばかりでお菓子とは思えない細かい細工に感動もひとしおでした。素材は菓子ですが、目で見て楽しむアートにその価値がガラッと変わっています(写真のものは両口屋の職人さんが作ったものです)。
これは私たちの仕事にもいえます。私たちは通常商品を仕入れ、販売します。これはつまり、お金を商品に変えて、再びお金に戻すということです。売る時には「付加価値」を加えて売ります。問題はこの付加価値です。よほど魅力ある付加価値を加えなければ売りたい価格で売れないどころか、仕入れた価格でも売れないかもしれません。
なぜなら、商品は買った時の価値が一番高いのです。例えば買ったばかりの高級時計をその日のうちにリサイクル店に持って行って再販したらどうでしょう。一般的には買値を下回る価格でしか売れません。そういうものなのです。しかも今はもの余りの時代です。単純に商品を仕入れて、それを右から左に転売するという商売は成り立ちません。
では、私たちが加える「付加価値」はどんなものでしょうか?
仕入れた商品(これを原石とします)を磨き込み「ミレーヌにしかない新しさの詰まったもの」に作り変えていくことです。原石にその倍以上の価値を吹き込んで行くことは簡単なことではありません。お客様が求めているのは何かを想像し、そのエッセンスをしっかり見極め、それに細かく応えていくということです。それはお客様に合わせた仕様変更だったり、新しい機能を追加することだったり、ギフト対応も可能なパッケージだったり、陳列でイメージが伝わるような見せ方だったり、接客でのコーディネートだったり、ブランドとして作り上げることだったり、、、、。
磨き込んだ商品がお客様の心を揺さぶることが出来るかどうか、もし出来れば、それがお客様にとってのドキドキ、ワクワクに繋がるのだと思うのです。
私たちの存在価値はそこにあります。